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Episode:01
メアリーは、信じることをやめなかった。
花柄のベッドカバーに、白い木目のチェスト。
チェストの上には、チャーム、十字架、パロサント、キャンドル・・・彼女の大切なものが並べられている。
メアリーは、お風呂から上がると、毎晩、キャンドルに火を灯し、手と手を組み、目をつむり、そっと祈った。
何を祈っていたのかは、秘密。
とにかく、彼女は祈りが届くと信じきっていた。
彼女の幼い妹は聞いた。
「信じるって、どういうこと・・・?」
彼女は答えた。
「”信じる”は、まだこの世にないものを、あるものに変えることよ。」
Episode:02
シェードランプがチカチカ灯り、
チェストがカタカタ動き出す。
一体何が起こっているの?
これは私の夢の中?
窓の外では、お月様が喋りはじめる。
「今夜ひとつ、夢を作ろう。
当たり前の世界では思いつかないような、素敵な夢を・・・」
扉だらけの部屋の中、メアリーは夢中になって、夢の材料を探した。
お花にパール、大きな襟やリボン。
自分の手で、ときめきをひとつずつコラージュした。
「できた!これが私の夢なんだ!」
そこには、これまでに見たことのない、オリジナルな夢が現れた。
ーーー 朝、目覚めると、
メアリーの胸の中にはちいさな希望がキラキラと光って、
これから進むべきあたらしい道を、ひっそりと照らしていた。
Episode:03
窓の外には、たくさんの人の気配。
これまでうつむいて見えなかった景色が広がる。
みんなそれぞれ、色違いの願い事があって、
どれもおなじくらい輝いている。
私の好きを信じたら、誰かの好きを守りたくなった。
今日はクリスマス、あなたの願いを教えて。
今からすぐに会いに行くから。